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('A`)ドクオは勇者になったようです  ‐4‐『3112』


2 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/19(月) 19:56:57.64 ID:0+I6kl3T0
まとめは内藤的生活さま。
http://naitoutekiseikatu.blog31.fc2.com/blog-entry-14.html

DOCOMO再規制と知らずにさっきスレ立ててしまった。

短いが、投下する。
一応閲覧注意




3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/19(月) 19:58:05.15 ID:0+I6kl3T0
('A`;)「あ、あ、あの…」

( ・∀・)「ん?」

('A`;)「あ、あなた一体、なん、何ですか? ど、どうして、僕を助けてくれたんですか?
    ここ、ら、ラウンジ、ですか?」


 普通の道を歩く事すら避けてきた僕にとって、整備されていない深い森の中を歩くというのは結構辛いものがある。

 枯れ葉や枯木に躓いて何度も転びそうになりながらも、僕は先を行くイケメンの後を必死に追っていた。


( ・∀・)「質問多いね」


 森の中を慣れた様子で進むイケメンは、僕の数多くの質問に嫌な顔ひとつせずに、顎に手をやって何か考える様子を見せる。
その爪は、歯と同様に鋭く尖っていた。


4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/19(月) 19:59:46.21 ID:0+I6kl3T0

( ・∀・)「ひとつずつ質問に答えようか。俺はモララー。亜人だよ。8208番目の勇者さんを助けたのは、ほんの気まぐれ。たまたまさ」

( ・∀・)「俺も魔王に用があるんで、誰か勇者に着いて行こうと思っててね。
    ゲームなんかで、こういうのってよくあるだろ? 」

( ・∀・)「そしてここはラウンジの最南端にある、嘆きの森。魔王の住家、『ニュー速城』は、ここから遥か北だ」


('A`;)「も、モララーさん、あ、亜人…なんですか? 亜人は、みんな、VIPのものに、敵意があると、思ってました、けど」


( ・∀・)「ごく僅かだけど、VIPのものに協力的な亜人もいるのさ。ちょいと訳ありだけどね。…それより、勇者さんの名前は?」

('A`;)「ぼ、僕、は、欝之宮ドクオ、です」

( ・∀・)「ドクオか。じゃあ今後は、ドクオと呼ぶことにするよ。君も、俺のことはモララーでいい」

('A`;)「わ、分かりました」


 モララー曰く、嘆きの森近辺にいる亜人やモンスターはラウンジの中でも一番弱い奴らばかりが集まっているんだとか。

―――旅の始まりは弱いモンスターばかり。
そういうところは、王道のゲームと同じらしい。


5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/19(月) 20:02:11.07 ID:0+I6kl3T0
 さっき僕らの周りを囲んでいた奴らも、あの強面とは裏腹に実はめちゃくちゃ弱いようだ。
モララーにとっては弱くても、僕にとってはめちゃくちゃ強いんだろうけどさ。


( ・∀・)「ドクオと同じようにラウンジへ来た奴らも、案外ここら辺にいるんじゃないかな」


 嘆きの森を進む道のりで、モララーは僕が知りたいと思っていたことを察して教えてくれる。
気が利く真正のイケメンだ、羨ましい。


('A`)「……」


 慣れない道を長時間歩く。
その疲れは、さっきの敵との遭遇も相まってかなりのものだったけど、僕は何も言わずにモララーの後をひたすら追った。

 モララーは少し進んでは立ち止まって、もたもたと歩く僕を待ってくれている。
そして、僕がモララーに追い付くと、彼はまた先へ進んで僕を待つ。

それを休憩なしで繰り返し、数時間。
先へ進んでいたモララーが、引き返して来て言った。


( ・∀・)「ドクオ、出口だ!」

('A`)「よ、良かった、ここ、歩きづらかった、から」

 えっちらおっちら歩を進め、森の出口へと僕たちはたどり着く。
薄暗く、ひたすら歩きづらかった森から解放され、素直に嬉しいと思った。


6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/19(月) 20:03:58.13 ID:0+I6kl3T0
 だけど、

( ・∀・)「…おっと」

(;゚A゚)「 」


 やっとの事で嘆きの森を抜けた僕たちを歓迎してくれたのは、目を覆いたくなるような凄惨な光景だった。

(;゚A゚)「ひっ…人がっ……」


 寄ってたかって人間ひとりの血肉に群がるモンスター…。


( 〇w〇)


 人間が四つん這いになったような奇妙な形のモンスターどもは、爛々と目を光らせて一匹、また一匹と僕とモララーの方へにじり寄って来る。

 禿げあがった頭を左右に振り、すっかり退化した目の代わりに発達した大きな鼻を駆使して、
異様に長く細い手足でフラフラと、生きた肉を喰らうが為に、


 近付く。近付く。


(;゚A゚)

 ―――近付く。


7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/19(月) 20:05:47.43 ID:0+I6kl3T0

 血に濡れて真っ赤に染まった口からは、サメのように鋭く幾重にも並んだ歯が見えた。
耳まで裂けた口を大きく開け、恐怖に震える僕を威嚇しているのか。
はたまた、『今から喰ってやる』という意思表示なのか。

 彼らの真意は僕には分かり兼ねる。
だけど、とにかくずっと休止状態だった僕の本能は、異形のバケモノを見た事で叩き起こされたようだ。


(;゚A゚)「 」


 恐らく、動いてはいけないと。


(;゚A゚)「 」


 恐らく、一瞬でも隙を見せたら僕も喰い殺されると。


( ・∀・)


 視界の端にチラチラと映っていたモララーには、特に緊張した様子は見られない。


8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/19(月) 20:07:20.24 ID:0+I6kl3T0
( ・∀・)


 どこまでも余裕の表情を浮かべたまま、モララーは左手をモンスターの方へと伸ばした。

 その行動が引き金で、モンスターが一気に攻撃して来ないかと心配したけど、どうやらその心配は杞憂に終わったようだ。


( ・∀・)「ドクオ、そのままで」


 そう言い残してモララーは次の瞬間、僕の視界から消え失せた。


(;゚A゚)


 本当に、『消失』したように見えた。


(;゚A゚)「も、モララー…」


 思わず発しそうになった声にならない音を、僕は必死に飲み込む。

 だってモララーは言っただろ?



『そのままで』。




9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/19(月) 20:08:18.93 ID:ivszdyZx0
待ってた
支援


10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/19(月) 20:08:48.33 ID:0+I6kl3T0
(;゚A゚)「……」


 一に、こちらにじりじりと近付くモンスターがことごとく急所から血を噴き出して倒れて行った。

 二に、未だ遺体の屍肉を貪るモンスター共の首が撥ね飛んだ。

 三に、―――何事もなかったかのように、血と屍の海の中、佇むモララーがいた。


 さっきと違うところと言えば、モンスター共はみんな死んでいるということ。

 そして、モララーの手が血に濡れているということ。

 ……たったの三拍子で、モンスター共はみんな、屍に…。


( ・∀・)「さ、行こうか」

(;゚A゚)「……」


 多分、…多分、だ。
僕がモララーを見失った時、彼はすでにモンスターを殲滅してたんだ。

 目にも留まらぬ速さで、鋭いその爪で、モンスターたちの皮膚も骨も切り裂いて…。



11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/19(月) 20:10:28.78 ID:0+I6kl3T0
( ・∀・)「ドクオ?」

(;゚A゚)「あ、あ、あ、あ、あ」

( ・∀・)「あ?」


 僕は、もしかしたら、とんでもない奴と、一緒にいるのかもしれない。


( ・∀・)「おっ、いいもの見付けた」


 こんなのチートじゃないか!
こんなに強ければ、勇者なんか、必要ないだろ…。


( ・∀・)「ほらほら、ドクオ! 武器見付けたよ」

(;゚A゚)「はぇ」


 モララーが血の海から拾って来たものは、一振りの剣だった。
政府の印が入ってる事から推察するに、恐らくモンスターに喰い殺されていたのは…


(;'A`)「…勇者」


 風で流れて来た血の鉄臭さと、目の前に広がるグロテスクな光景に、思わず吐き気を催す。


12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/19(月) 20:13:17.59 ID:0+I6kl3T0
(;'A`)「……」


 なんとか吐き気を堪えながら、僕は喰い殺されていた死体に近付いた。

 正直、直視出来ない程バラバラに解体されている。

 もしも最初、モララーがいなかったら、僕もこうなっていたかもしれない。
そう思うと震えが止まらなかった。

 これは紛れも無い現実で、僕たちは政府に追放されて、生きるか死ぬかの二択を常に迫られている。

 追放されたのは自業自得とは言え、本気で政府が『勇者』なんてものを作り出すとは思わなかったんだ。
今思うと、それが政府の狙いでもあったかもしれないけど…。

 とにかく、死を感じる頻度はVIPに住んでいた頃と比べても、格段に増えている。
だけど、心のどこかでは『まさかこんな場所で死ぬ事はないだろう』なんて根拠のない自信があって、僕はラウンジに来てからも現実から目を逸らしていた。


13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/19(月) 20:15:05.81 ID:0+I6kl3T0
 そんな事じゃ、巨額の資金をかけてまで政府が僕らニートを追放する意味がない。
そんな事すら考え付かなかった。

 VIPにいた頃から頑なに現実を嫌っていた天罰が、今ここで下ったんだ。


(;'A`)「…ちょっと、失礼します…」


 顔も体もぐちゃぐちゃに喰い荒らされていたので、男か女かも判別できない遺体。
僅かに形が残っていた左手を調べると、


(;'A`)「あった…」


 血で汚れてはいるけど、『勇者』であった事を示す数字があった。番号は『3112』。

 この『3112番目の勇者』は、武器として剣を選び、モンスターに取り囲まれてじわじわと喰い殺された。

 時間と共に欠けて行く自分の体を見て、たったひとり、この勇者は何を思っていたのだろう。

 『剣じゃなくて銃を貰えば良かった』、と後悔でもしたのだろうか。


('A`)「………」




15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/19(月) 20:16:56.06 ID:0+I6kl3T0
 僕は、モララーに渡された剣を握った。
赤に濡れた柄は滑り、思っていたよりもずっしりと腕に重くのしかかる。

 よほど慣れていなければ、扱うのは確かに難しそうだ。


( ・∀・)「その剣さぁ」


 モンスターの死体を足で弄びながら、モララーは言った。


( ・∀・)「あまり良くないな。まぁ無いよりはあった方がマシだけど、精々『力の入ってないマスターソード』だね。
    そんなに剣に詳しくない俺でも分かるよ」


 ………。


 誰が何と言おうと、喚こうと、残念ながらこれは現実だ。
目の前にある遺体も本物だし、この鼻腔を突き刺すような鉄臭さも、間違いなく現実。

 VIPにいて、自分の命が脅かされるような危険はほとんどなかった。
だけど、今僕がいるこの場所は違う。

 戦う術を身につけなければ、生きてはいけない。

 漫画やゲームとは違うんだ。


16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/19(月) 20:18:27.45 ID:0+I6kl3T0
死んだら二度と生き返れない。

 某配管工のような代わりはいないし、全ては抗えない運によって結末が決まってるのかもしれない。

 政府から送られた武器だって良くないものだと言うし、初めから誰も生き残れないように計算されていたのかもしれない。

 だけど……。


( ・∀・)「まぁ、その勇者の分まで君が生き残ればいいことだよ。
    魔王のところまで連れて行ってやるといい。きっと彼も浮かばれるだろうさ」

('A`)「……そう、する」


 剣の側に落ちていたらしい鞘をモララーが僕に放り投げた。

 剣と同じくらい、鞘も血に濡れている。


( ・∀・)「先に進もう」

('A`)「うん」


 モララーに促され、僕は剣を取って立ち上がった。
それと同時に、モンスターや勇者の遺体が粒子になって消えて行く。





18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/19(月) 20:22:57.94 ID:0+I6kl3T0
( ・∀・)「死んだら、こうなるんだよ。ラウンジではね」

 僕が何か言わなくとも、モララーは説明してくれる。
死ぬと、体は粒子になって風に乗り、世界に散ってしまうのだと。

 ゲームでは何とも思わない『死』が、とても重かった。


('A`)「……」

 もしも政府が、僕たちの生存を想定していなかったとしても、

('A`)「…君の分まで、とまではいかないかもしれないけど…」


 僕は、生きて、VIPに帰ってみせる。

政府の人間の思い通りに、なってやるつもりはない。


('A`)「僕は、先に進むよ。だから、君も応援しててくれ」




19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/19(月) 20:24:28.97 ID:0+I6kl3T0
 3112番目の勇者さん、君の死は僕が見届けたよ。
これから先も、君がいたことを僕は絶対に忘れない。


( ・∀・)ノ「ドクオー!」

 少し離れた場所から、モララーが僕を呼ぶ。


('A`)「今行く!」


 モララーの呼びかけに答えつつ、政府の印が入った剣を持って僕は歩きだす。

『3112番目の勇者』が溶けていった風が優しく、草原を撫でた。


20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/19(月) 20:25:16.64 ID:0+I6kl3T0
('A`)ドクオは勇者になったようです

‐4‐『3112』

終わり



14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/19(月) 20:15:38.71 ID:6kg+xwSD0
まとめみたけど読んでない部分があるっぽい
前スレとかない?


17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/19(月) 20:21:13.43 ID:/Iv8YDwF0
心情描写が物足りないと思ってしまうのは俺がひねくれていからに違いない


21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/19(月) 20:27:37.85 ID:0+I6kl3T0
支援とかありがとうございます。
なんかあったら、どうぞ。

ついでに、ドコモ規制の原因は死ね。

>>14
ちょっと今探してみる

>>17
いつもいつも言われる。
一人称難しい。
勉強します。




22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/19(月) 20:30:34.05 ID:6kg+xwSD0
>>21
自己解決しました
今から前回の分読むお




24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/19(月) 20:32:03.09 ID:ZTXylx140
終わりか
もうちょい続けてほしいような

んでdocomo規制の原因てなんなの?




26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/19(月) 20:34:37.67 ID:ivszdyZx0

ちょっと短かすぎないか


27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/19(月) 20:35:13.67 ID:0+I6kl3T0
>>24
短くてごめん、次はちょっと長めにする

>んでdocomo規制の原因てなんなの?
すまん。知らないが、規制さえなければさっき俺がスレ立てることはなかった


28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/19(月) 20:36:12.09 ID:0+I6kl3T0
>>26
すいません。
次はちょっと長め(だと思う)ので、勘弁してください


29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/19(月) 20:37:03.25 ID:6kg+xwSD0
   `・+。*・     (´・ω・`)
     。*゚  。☆―⊂、  つ  
   。*゚    :     ヽ  ⊃
   `+。**゚**゚       ∪~



30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/04/19(月) 20:58:06.87 ID:tryMfWVn0
おつ



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