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('A`)ドクオは勇者になったようです ‐15‐『手』


1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/25(日) 23:55:59.43 ID:yW3GiEVx0
まとめ ないとうてきせいかつ さま

ttp://naitoutekiseikatu.blog31.fc2.com/blog-entry-25.html


少し読みづらい個所があるかもしれない。
やっぱり今回も短いよ。

投下する。






2 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/25(日) 23:57:28.48 ID:yW3GiEVx0

 私が造った機械なら、全てさしあげます。

 私が発表した研究なら、全てさしあげます。

 その代わり、あの人を返してください。

 あなたたちが殺したあの人たちを、返してください。

 返せないのなら、

 ―――死んでしまえ



3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/25(日) 23:58:00.29 ID:yW3GiEVx0

('A`)ドクオは勇者になったようです
‐15‐『手』



4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/25(日) 23:59:08.98 ID:yW3GiEVx0
o川*゚ー゚)o「―――魔王様、ちょっとよろしいでしょーか」

( <●><●>)「なんだ」

o川*゚ー゚)o「クックルが裏切りましたぁ。
      城中に爆弾仕掛けてたところを、発見されたみたいです」

( <●><●>)「……クックルは?」

o川*゚ー゚)o「アサピーが、勝手に持ってっちゃいました」

( <●><●>)「……そうか。まぁ、いい」

( <●><●>)「それより、『電波塔』の方はどうなっている」

o川*゚ー゚)o「あ、最終確認が終わったみたいなので、
      いつでも使用可能ですぅ」

( <●><●>)「なら、起動しろ」

o川*゚ー゚)o「はぁい。……それよか魔王様、あの『電波塔』って一体何なんですか?
      ラウンジ中に電波流すってのは分かるんですけど。ラジオかなんかやるんですか?」

( <●><●>)「……機械細胞や亜人細胞を入れた大体の人間に、とある機械を埋め込んできた。
      その機械は、特定の電波を受けて効果を発揮する」

o川*゚ー゚)o「訳が分かりません」


5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/26(月) 00:00:14.14 ID:029w/uVK0

( <●><●>)「……脳を揺さぶる小さな機械を、
      今まで改造してきた大体の人間に埋めたということだ。
      最初の数人には埋めていないがな」

o川*゚ー゚)o「?」

( <●><●>)「……。……もう行け、キュート」

o川*゚3゚)o「あ、今、説明しても無駄だって思いました?!」

o川*゚3゚)o「どーせわたしはバカですよぉーだ」

( <●><●>)「……」

o川;゚3゚)o「少しは否定してくださいよ……」

o川*゚ー゚)o「そうそう。魔王様、VIPから来た勇者の登録『以外』に一人、
      ラウンジに追放された人間がいるみたいです」

o川*゚ー゚)o「名前はシュール。勇者法案の考案者で、
      その手柄をモナーに横取りされて、ラウンジに転送されたようですぅ」

( <●><●>)「手柄を横取り……」

o川*゚ー゚)o「今は勇者たちと一緒にヒロユキ街を北上して来てます。
      ま、なぁんの役にも立たない、ただの小娘ですよ」

( <●><●>)「……」


6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/26(月) 00:01:12.31 ID:029w/uVK0
o川*゚ー゚)o「一応そんな奴もいるってことで ( <●><●>)「キュート、お前は早急に電波塔を起動させろ」

o川;゚ー゚)o「へ? あ、あれ? 魔王様? どこに行くんですか?」

( <●><●>)「その『追放された女』に、興味が沸いた。
      ここにお連れする」

 **********
 **********

 見渡す限りの、砂の海。

一歩足を踏み締める度に、足元からはざくざくという音がする。
空は太陽が燦然と輝いて、情け容赦なく僕らを灼く。

草木一本すら生えないこの砂漠に足を踏み入れて、数時間。

この耐え切れないほどの暑さに、まず音を上げたのは、

(;・∀・)「あーもう暑い!! 暑くて腹立ってきた!!」

 モララーだった。


7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/26(月) 00:02:07.62 ID:Fq1/yfg+0
きたこれしえん


8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/26(月) 00:02:13.17 ID:029w/uVK0
(;・∀・)「なぁ、なんで皆そんな涼しい顔して歩いてんの?!
     暑いの俺だけ?! んな訳ないよね?!」

(;^ω^)「いや、僕も暑いけど……。
      なんかもう暑いと思うのも面倒になってるというか……」

ξ ゚⊿゚)ξ「こんな砂漠で暑い暑い言ってるんじゃ、
      先が思いやられるわね―――と、ほらまた油断してる!」

(#);A`)「あ痛ってぇえ!!」

 まだツンによる『回避』のスパルタ訓練や、
モララーによる『攻撃』のエグい訓練は続いている。

ちなみに、まだ一度も鞭を避けたことはないし、
ブーンに勝てたこともない。

川; - )「暑い」

lw;´‐ _‐ノv「暑いな……」


 あー……何でこんなことになったんだろう……

ヒロユキ街を出た後、
すれ違った人達の格好がやけに砂漠スタイルだとは思った。

思ったけど、まさかこんな場所に砂漠があるとは……


9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/26(月) 00:03:08.63 ID:029w/uVK0
ξ ゚⊿゚)ξ「ここからもう少し先に行ったところに、オアシスがあるから……
      そこまで頑張って」

(;'A`)「そこまでに干からびなければいいな。
    ってか、砂漠があるってツン知ってたのか?」

ξ ゚⊿゚)ξ「知ってたわよ。ずっとラウンジで暮らしてるし、
      私の住んでる場所はここよりも北東にあるし。ここら辺は庭みたいなもんよ」

(;'A`)「なら、一言くらい……」

ξ ゚⊿゚)ξ「もうすぐオアシスだってば、
      少しくらい我慢しなさいよ」


 誰かが干からびたら、絶対にツンのせいだ。
あぁ、それにしても……


(;'A`)「あっついな……」

川; - )「暑い」

lw;´‐ _‐ノv「……暑い」

(ヽ´ω`)「ぼ……僕の屍は荼毘に伏してくれるとありがたいお……
      もう限界だお……」

ξ ゚⊿゚)ξ「はいはい、早く歩きなさい。
      ほんとにもう少しだから」


10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/26(月) 00:03:50.91 ID:029w/uVK0
 ブーンの背を押し、ツンは砂漠を慣れたように進む。

あー……暑い。

思ったよりも砂漠って歩きづらいし、
早くオアシスでゆっくりしたい……。


川; - )「あづい」

(;'A`)「暑い」

(ヽ´ω`)「……」

ξ ゚⊿゚)ξ「もう……みんなしっかりして――― (  ∀ )「ぁう゛」

(;'A`)「あーモララーどーした?
    暑いからあまり無駄な動きしたくな (; ∀ )「あ゛っああ゛っあああ゛あ゛あ!!!!」

lw;´‐ _‐ノv「な、なんだ? どうした?!」

川;゚ -゚)「?!」

(;^ω^)「どうしたんだお?!」

ξ;゚⊿゚)ξ「何?!」

(;'A`)「も、モララー、どうした?!」

 苦悶の表情を浮かべ、頭を抱えてモララーは砂の上を転げ回る。



13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/26(月) 00:05:18.27 ID:029w/uVK0

冗談でこんな事をするような、趣味の悪い奴じゃない。

じゃあ、いきなりどうしたんだ?!


(; ∀ )「あッッぐあああ゛っあああああああああ゛っ!!!!」

(;'A`)「モララー?! どうしたんだって!!」


 荒い息を吐いて苦しんでいるモララーの肩に、手をかけた。

妙に鋭い緑色の目と、視線が合っt


(  ∀ )

('A`)「―――?」


 あ れ?

なん か

力 が抜 ける


('A`)「あ、れ」


14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/26(月) 00:05:24.45 ID:JFpXgMEE0
ずっと……ずっと待ってたんだからっ!


15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/26(月) 00:06:09.31 ID:029w/uVK0

 あれ?

 寒  い

さ っきまで あんな に暑かっ たのに


(;゚ω゚)「ドクオ!!!」


 ど うしたん だよ ブーン

そんなに 目 見開い て……


川;゚ -゚)「ッモララー!! お前何してるんだ!!」


 クー までどうし たんだ?

あれ 、

な んか 足に力 が 入ら ない

寒……い……?


16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/26(月) 00:06:50.41 ID:029w/uVK0
ξ;゚⊿゚)ξ「―――!!」

 あ 、ツン が 何 か言って る

何、 言って るんだ ろう

あ 、なん だ

立って るのが…… 辛……


lw;´‐ _‐ノv「―――!!」


 何 で、 そん な顔し て……

シューさ ん……

 あ、

あ、

  なんか、

腹が …… 痛 い……


(; A )「―――っう」


17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/26(月) 00:07:19.02 ID:JFpXgMEE0
ヤバスヤバス


18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/26(月) 00:07:41.02 ID:029w/uVK0
 あ、いた、痛 い、

   痛い

何 、で

モ ララーと 目が 合った

その後…  …

剣を 奪 われ  て、

  腹を 突き 刺され……


(  ∀ )「ッははは、あは、あっはははははははははは!!
      あはははははっはははははは!!」


 ……  どうし たんだ よ

モララー 

 こ  んなこと 、する 奴じゃ、なかった  だろ

なぁ、

な、 ぁ


19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/26(月) 00:08:22.34 ID:029w/uVK0
(; A )

ξ#゚⊿゚)ξ「ッ何へらへら笑ってんのよッッ!!」


 あ、ダメ 、だ、 ツン、

攻 撃する  な

攻撃しちゃ、 ダメだ

仲、 間なんだか ら

  くそ、 ちくしょう

声が、出な  い


(; A )「―――ぁ」

lw;´‐ _‐ノv「ドクオ!! 大丈夫か?!
        大丈夫だよな?! 死ぬなよ!!」

( <●lw;´‐ _‐ノv「っくそ!  待ってろ今手当てを―――」


   シューさん、 後、ろ


20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/26(月) 00:08:48.43 ID:JFpXgMEE0
電波こえええええええ


21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/26(月) 00:09:20.46 ID:029w/uVK0
後、ろに、 誰か、

誰か、い る


( <●><●>)「―――こんにちは、勇者さん方」

川;゚ -゚)「あ……」

川;゚ -゚)「わ……ワカッテマス、様……?!」


 ワカッ テマ ス……

ク ーとモラ ラーを改造し て……
VIPを 破壊した  ……

魔王……!


( <●><●>)「あぁ、久しぶりですね。クー。元気にしてましたか?」

川;゚ -゚)「ッ」

( <●><●>)「純亜人のお嬢さんも、勇者の皆さんも、そうでない方も、
       私を倒す為の旅、お疲れ様です。辛く長い旅路だったでしょう」

( <●><●>)「ですが、もう頑張るのは止めていいんですよ」


22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/26(月) 00:11:02.25 ID:029w/uVK0
 くそ、 お前 には   言いたい 事が 沢山あ るんだ

絶 対に、お前だ けは、   許さない

許さな い!!


(;^ω^)「モララーをこんな風にしたのはお前かお!」

( <●><●>)「昔、彼に亜人細胞を埋めた時に、
      少し色々といじらせてもらいましたね」

(;^ω^)「な……!!」


 く そ

何しに来やがっ た

これ以上……

これ以上、何を 奪っていくつもり なんだ!!


ξ#゚⊿゚)ξ「っざけんな!!」


 あ…… ツン、  ダメだ

勝てる わけが、  ない



24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/26(月) 00:11:54.11 ID:029w/uVK0
魔王が  、何の 策なしに 、 僕らの前 に 来るわけがない んだ

い  くら君が強くて も……

魔王には  勝てな い!


( <●><●>)「真面目ですとも。今も昔も、……これからもね。
       さあ、モララー」

(  ∀ )「はい」

( <●><●>)「―――彼らを、殺してしまいなさい」

川;゚ -゚)「ワカッテマス様!! どうして!! 何でこんなことをするんですか!!
     こんなことをしても ( <●><●>)「意味がない、とでも言うつもりですか?」

( <●><●>)「意味がないのは、私が一番分かっていますよ」

( <●><●>)「ですが、それでも許せないものは許せないのです。
       意味が無いと分かっているからこそ、やりきれない。許せないのです。
       誰にも理解は出来ないでしょうがね」

川;゚ -゚)「……ッ」

川;゚ -゚)「……お願いします!! もう……止めてください!!
     先代……ロマネスク様を殺し、VIPを破壊しても、まだ足りないのですか?!」


25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/26(月) 00:12:43.78 ID:029w/uVK0
( <●><●>)「クー。……一番最初にあなたに機械細胞を埋めたあの日から―――
       私は魔王として生きると決めました。もう、止まるつもりはありません」

川  - )

川  - )「……分かりました……」

川 ゚ -゚)「―――ならば、あなたは敵だ。私の仲間を脅かす、敵だ」


クー、ダメ だ

  君は強い、け ど、

きっ と君は、優し いから、

 魔王 を 手に掛 けるのを 、躊躇ってしまう

ダメだ、


( <●><●>)「……モララー、彼らを頼みましたよ」

(  ∀ )「了解しました、魔王様」

川#゚ -゚)「モララー、目を覚ませ!!
     お前が着いて行くと決めたのは、魔王か?! 違うだろう!!」

川#゚ -゚)「お前は勇者に、ドクオに着いて行くと決めたんだろう!!
     だから (  ∀ )「いーや、違う。俺は最初っから魔王派だよ?」


26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/26(月) 00:13:20.62 ID:029w/uVK0
(  ∀ )「勘違いしてもらっちゃ困る。
      今時勇者なんて流行んねぇっつーの」

(; A )「っ……」


 くそ、ち くしょう!!

動 け、立ち上がっ て、魔 王に、立ち向かえ!!

メ イドロボット を、  VIPを壊されて 、悔しいと、
 悲しい と思ったから 、戦うと決めた んだろ う!!

言うこと を聞け よ、僕の身体!!


( <●><●>)「ついつい長居をしてしまいましたね。
      ……本日私がわざわざこんな場所に出向いたのには、理由がありまして」

( <●><●>)「お迎えにあがったのですよ、シュールさんをね」

lw;´‐ _‐ノv「は?!」


   な、 え?!

何、 でシューさん を?!


27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/26(月) 00:13:37.70 ID:JFpXgMEE0
欝の予感がぷんぷんする……


28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/26(月) 00:14:03.52 ID:029w/uVK0
( <●><●>)「少々彼女に興味があるんです。
      ほんの些細な事ではあるのですが、こんな場所で立ち話もなんですから、
      我が城にお越しいただこうと思いまして」

lw#´‐ _‐ノv「っふざけるな!!
       誰がお前なんかの城に行くものか!!」

( <●><●>)「手荒な事はしませんよ。約束致します」


 絶 対にダメ だ、

連れて行かせる なんて 、

絶対に、

……絶対にダメだ!!


(;^ω^)「嘘つくなお!! モララーやクーみたいに、
      訳の分からない改造をするに決まってるお!!」

ξ#゚⊿゚)ξ「シューを連れて行くのを、私たちが黙って見てるとでも思うの?」

川#゚ -゚)「悪いが、全力で抵抗させてもらうぞ!」


29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/26(月) 00:14:48.66 ID:029w/uVK0
( <●><●>)「モララー」

(  ∀ )「はい」


 あ、ああ、

ああ、

あ あああああ  ああ、

 やめ 、止めろ、

止めろ!!

止めろ!!


( <●><●>)「では―――」

lw#´‐ _‐ノv「近寄るな!! それ以上近寄ったら、撃つ!!」

( <●><●>)「あぁ、懐かしい銃ですね。昔そういう武器を作りましたよ。
      ですが、そんな玩具じゃ、私は殺せませんよ」


30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/26(月) 00:15:24.57 ID:Fq1/yfg+0
うおおお…


31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/26(月) 00:15:36.32 ID:029w/uVK0
 あ あ…… ああ……

ち くしょう、


川#゚ -゚)「ッ邪魔をするなモララー!! どけ!」

(;^ω^)「そこを通してくれお!!」

ξ#゚⊿゚)ξ「邪魔!!!」

(  ∀ )「ははっ、あはははははっはははははは!!」


 こんな ところ で、倒 れてる 場合じゃ、ない

動 かないと、シューさん が、

シューさんが、連れて行かれ 、る……!!


(; A )「ッく、あ」

lw;´‐ _‐ノv「……何で! 何で……銃が……効かないんだ?!」

( <●><●>)「そんなもので私を倒せると本気で思ったのですか。
      少し心外です」

lw;´‐ _‐ノv「―――っやめろ!! おい、離せ!!」


32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/26(月) 00:16:08.19 ID:JFpXgMEE0
もららあああああああああ


33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/26(月) 00:16:12.04 ID:029w/uVK0
 ああ、あ ああ… …あ……!

 起きろ、起きろ、起きろ、

急げ、急がない と、

シューさんが、モララーが、

クーが、ツンが、ブーンが、

みんなが、

バラバラに、なってしまう

ダメだ、嫌だ、

ここまで、一緒に 来たんだよ

ラウンジに来てすぐ、右も左も分からないような状態の僕を、

モララーは、助けてくれた

またんきに襲われてた所を、

クーは、助けてくれた


34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/26(月) 00:16:52.75 ID:029w/uVK0
今この瞬間、

ブーンが、ツンが、みんなが、助けてくれてる

じゃあ、次は、

僕が、誰かを、助けないと


(# A )「―――ッあ……あああああああああああああああ!!!!」

川;゚ -゚)「?!」

(;^ω^)「ドクオ?!」

ξ;゚⊿゚)ξ「っ動いたら―――!!」


 シューさんを抱え た魔王まで、約数メートル。

足がもげても走れ

臓物が飛び出ても、走れ

もう何も奪われたくないなら、

走って、取り戻せ!!





36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/26(月) 00:17:34.09 ID:029w/uVK0
(  ∀ )「ちっ、まだ生きてたかよ!
      ゴキブリみたいにしぶとい奴だ!」

川 ゚ -゚)「―――行かせるか!!」


 みんな が 協力 してくれ てるんだ

絶対に、連れて は行かせない

もう、何もなくさない!!


lw;´‐ _‐ノvつ


 こっちに伸ばさ れた あの手を、掴―――


( <●><●>)「それでは皆さん、―――さようなら」

lw;´‐ _‐ノvつ「ドクオッッ!!」

(;'A`)つ「―――」


37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/26(月) 00:18:14.79 ID:029w/uVK0

 指が かすかに、  触れた。


38 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/26(月) 00:18:41.99 ID:Fq1/yfg+0
ゴクリ…


39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/26(月) 00:19:08.51 ID:029w/uVK0
  でも、

それまで  だ

指先が触れ た瞬間

魔王に抱えられたシューさんは、

忽然と姿を消してしまっ た。

間に……合わなかった……

助けられなかった……

ああ、

ああ

なんだよ

本当に僕は、

こんな状況でも

誰も、なにも、助けられない


40 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/26(月) 00:19:18.20 ID:JFpXgMEE0
届けえええええ


41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/26(月) 00:20:11.28 ID:029w/uVK0
( A )「―――」

川;゚ -゚)「……ドクオ……」

(  ∀ )「あっははははははは!!!! けーっきょく誰も助けらんねぇのかよ!!
     お前それでも勇者か? あっははははははは!!」


 ―――勇者か

勇者なわけがないだろう

僕はただのニートだ

引きこもって、全てから目を逸らしてきた、逃げてばかりの臆病者

本当の勇者なら、モララーがこんな風におかしくなる前に何とか出来たはずだ

シューさんを取り戻して、あの場で魔王を切り伏せたはずだ

それが出来るから、勇者なんだ

じゃあ、なんにも出来ない僕は、一体何なんだろうな


( A )「はは」

( A )「わっかんねぇや」

 分かんねぇよ、もう。


42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/26(月) 00:20:48.80 ID:029w/uVK0
(;^ω^)「ドクオ、君はそこで休んでろお!!」

ξ ゚⊿゚)ξ「モララーは、私たちがどうにかするから!」

川 ゚ -゚)「……自棄になるなよ!」

(  ∀ )「やれるもんなら、やってみな」


 クーの銃が、ツンの鞭が、ブーンの鉄棒が、モララーに襲いかかる。

その頃には、モララーはとっくに移動して、
三人の背後に回っていた。

速さも強さも、格段に上がっている。

あれだけ素早く動けたら、ツンの鞭を避けるのもたやすいだろうな、なんて。

魔王と戦うはずだったのに

何で、モララーと戦うことになったんだろう


43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/26(月) 00:21:14.27 ID:Fq1/yfg+0
絶望的…


44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/26(月) 00:21:30.75 ID:029w/uVK0
(; ω )「っぐえっ!!」


 ブーンが、こっちに吹き飛ばされてきた。

その身体は傷だらけで、ブーンはぴくりとも動かない。


ξ;゚⊿゚)ξ「ぶ、ブーン!!」


 ツンがブーンの名を叫ぶ。

クーとツンが苦戦するほど、モララーは強くなっていた。

今まで味方だった奴とも、
戦わなきゃ、ならないのか。

魔王を倒す為に、戦わなきゃならないのか

そんなの嫌だと言ってるから、僕は何も出来ないままなのか

魔王を倒すためには、大切なものも捨てなきゃならないのか


川;゚ -゚)「っ」

ξ;メ⊿ )ξ「きゃああ!!」

 顔に引っ掻き傷を作ったツンが倒れる。





47 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/26(月) 00:22:22.98 ID:029w/uVK0
残るのはクーと、


( A )


 盾になる勇気すらなく、何の役にも立たない、抜け殻だけ


川;゚ -゚)「っく」


 おかしくなったモララーは、本当に強かった。

またんきくらいなら、一人でも倒せるんじゃないかと思うほど、強かった。

でも、僕は弱かった。


川; - )「くそ……っ!!」


 ついに力尽きて、クーまでもが砂漠に伏す。

ああ、残るのは僕だけか

痛みももう感じない

喪失感だとか、虚無感ばかりが広がる


48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/26(月) 00:23:14.58 ID:029w/uVK0
(  ∀ )「8208番目の勇者さん、」

(  ∀ )「魔王討伐なんて、止めた方がいいよ」

(  ∀ )「どうせお前には、何も出来やしないんだからさ」

( A )「―――そうかもな」


 笑って、答えてやった。

身体を引き裂かれ、飛び散る血を見ながら、

色々考えるのさえ面倒くさくて、

僕は考えるのをやめた



49 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/26(月) 00:23:47.35 ID:029w/uVK0


('A`)ドクオは勇者になったようです
‐15‐『手』
終了



50 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/26(月) 00:24:45.25 ID:029w/uVK0
支援ありがとうございました。

負けイベント、大好きです。

何かあったらどうぞ。


51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/26(月) 00:24:55.12 ID:Fq1/yfg+0
カーズになってんじゃねーよドクオオオオオオ乙!!!乙!!!


52 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/26(月) 00:24:57.15 ID:JFpXgMEE0
おうふ……乙


53 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/26(月) 00:27:10.45 ID:LqFP2bay0
今北読むほ
毎回楽しみにしてる


54 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/26(月) 00:28:43.23 ID:LqFP2bay0
そして乙


55 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/26(月) 00:33:02.13 ID:W8iwEkjjO
おつ
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