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lw´‐ _‐ノvの超現実的愛情のようです #4

2 名前:愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/05/31(土) 20:46:21.38 ID:A6FWPcrL0

-素直シュールの超現実的愛情-


あらすじ

シューは今は亡き祖父・荒巻スカルチノフの屋敷で奇妙な壷を手に入れる。

その壷には荒巻に大恩を受けた男、内藤ホライゾンの亡霊が宿っていた。

内藤は霊能力を使い、荒巻の子孫であるシューに恩返ししようとするのだが……


lw´‐ _‐ノv:素直三姉妹の末っ子。小学生。このお話の主人公。
      極端に無口だがワガママであくどい。

( ^ω^):壷に住み付いている亡霊。
      荒巻への恩返しのため、子孫であるシューにコキ使われている。
      霊能力で色々不思議な現象を起こす。

川 ゚ -゚):三姉妹の長女。高校生。メカマニアの天才少女。

ノパ⊿゚):三姉妹の次女。中学生。脳筋の格闘バカ。








3 名前:愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/05/31(土) 20:48:44.80 ID:A6FWPcrL0

1.
どこにでもあるような小さなの町から少しだけ離れた丘に、

どこにでもあるような小さな家が建っていた。

だけどどこにでもあるような一家の末っ子、素直シュールは、

ちょっとどこにもいそうにない女の子だった。

実家でもらった壷から現れた亡霊・内藤ホライゾン。

彼はシューの祖父に受けた恩を返せぬまま非業の最期を遂げた少年。


「俺ならドラえもんをもっと上手く使える」


これはそんな妄想を抱いたことのある人に贈るお話である。




素 直 シ ュ ー ル の 超 現 実 的 愛 情 の よ う で す

#4 ドクオの暗黒逆襲科学的大作戦 前編








5 名前:愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/05/31(土) 20:50:25.05 ID:A6FWPcrL0

2.
ここは第55回高校生ロボットバトル選手権の会場、2ch体育館。

今まさに決勝戦の幕が切って落とされようとしていた。


( ・∀  ∀・)「「さあとうとう決勝戦! 栄光のチャンプに輝くのは誰か!」」

( ・∀「実況は私、奇形モララーの右側でお送りします」

 ∀・)「解説の左側です。よろしく!」

( ・∀「まずはリング東側、挑戦者ドクオ選手! 愛機は重装ロボ『バニラビーンズ』!」

('∀`)「秒殺してやんぜ、フヒヒ! フヒッ……フヒョヒョ!」

( ・∀「ドクオ選手笑っております! 自信満々、キモさも比類なし!」

 ∀・)「しかし侮れません。彼はあのマッドサイエンティスト養成校と悪名高い、

    ラウンジ工業ロボット工学科の主席ですからね」

( ・∀「あらゆる意味で女性ファンがつきそうにもありませんね、左側さん」

 ∀・)「男子校に加えてあれじゃね」

(#゚A゚)「うっせーバカ! 挽き肉ミンチマシーンに放り込むぞ!」



6 名前:愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/05/31(土) 20:51:24.76 ID:A6FWPcrL0

3.
( ・∀「さてリング西側は……おおっと、ここで大声援が!」

 ∀・)「おおう、東側と比べて何と言う華やかさ」


応援団の高校生徒に混じってシューとヒートもいた。

二階席の柵に張り付いている。


ノパ⊿゚)「姉ちゃん、ガッツだー!!」

lw´‐ o‐ノv イエーイ

ノパ⊿゚)「行くぞシュー、今こそ練習の成果を見せるときだ!」

lw´‐ _‐ノvb

ノパ⊿゚)「必殺! 二人ウェーブ!」

     
lw´‐ _‐ノv ∩ノパ⊿゚)∩

∩lw´‐ _‐ノv∩ ノパ⊿゚)

lw´‐ _‐ノv ∩ノパ⊿゚)∩



7 名前:愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/05/31(土) 20:53:07.57 ID:A6FWPcrL0

4.
( ・∀「容姿端麗、頭脳明晰、スタイルグンバツ! 前大会優勝者、V2なるか!

    VIP高校代表クー選手、駆るは前年度優勝機の改良版『メルセデスⅡ』!」

川 ゚ -゚)「応援どうも」

( ・∀「至ってクール、まったく緊張していません。王者の風格です。

    さあ決勝まで勝ち上がってきたこの二人、まさに猛者中の猛者!

    いよいよ戦闘開始です!」


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


お互いが製作したロボットはすでにリングの上に置かれている。

大きさは1mちょい、体重は大会規定により80kg以下。

ドクオのロボット『バニラビーンズ』が米軍の戦車みたいに無骨で重そうなのに対し、

クーの『メルセデスⅡ』はイルカのような美しい流線型を描く無駄のないデザインだ。

体重はクーの方がはるかに軽く、武装も少ない。




8 名前:愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/05/31(土) 20:55:19.59 ID:A6FWPcrL0

5.
リングを挟んで向かい合ったクーとドクオはそれぞれHMD(ヘッドマウントディスプレイ)と

サイバーグローブを装着した。

ディスプレイの右側にあるスイッチを入れると待機状態の画面に一瞬ノイズが走り、すぐに

自分のロボットのカメラとリンクする。

二人とも手を軽く振ってリンクアップが完璧であることを確かめると、審判の合図を待った。


('∀`)(前年度優勝者だかナンだか知らんが、俺のバニラビーンズの敵じゃねえ。

   スピードが武器だろうが通用しないぜ、こっちには秘策があるからな! フフン!

   何を企んでいようとも磐石よ)

川 ゚ -゚)(明日の昼ご飯何にしようかなあ。冷麺はもう飽きた)


それぞれの思いを胸に今、ゴングが鳴った。


('A`)「死ねゴルァァア!」


先に動いたのはドクオだ。


9 名前:愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/05/31(土) 20:56:54.63 ID:A6FWPcrL0

6.
バニラビーンズの背面部が開き、これまで隠しておいた噴射口が現れる。

そこから炎を発したロボットは弾丸のようにメルセデスに突撃をかけた。


( ・∀「ドクオ選手先制を取ったーっ! なんと、バーニアドライブです!」

 ∀・)「こんな装備があったとは。決勝戦までの隠し玉ってとこですか。

    恐らく掴む気です、クー選手のスピードを殺す計画でしょう」

('A`)「ベアハッグで真っ二つに砕いてやるぜ、食ら……」

川 ゚ -゚)「えい、うっちゃり」

('A`)「あれ?」


物凄い勢いで迫りつつあったメルセデスが少し体を傾け、両手を動かしたかと思うと、

ドクオの視界はくるくる回りながらメルセデスから離れていった。

何かに衝突して激しく視界が震動し、モニタに『全ユニット応答なし』の文字が浮かび上がる。


('A`)「……へ?」






11 名前:愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/05/31(土) 20:58:40.72 ID:A6FWPcrL0

7.
(;・∀「こ、これは……」

;∀・)「なんと……」


何が起きたかわからないままドクオはHMDを脱ぎ捨てた。

自分のバニラビーンズは場外に吹っ飛んで観客席とを隔てる柵にめり込み、大破している。


(;'A`)「え……えええええ!? い、一体何が!?」

川 ゚ -゚)σ


クーは奥に設置された特大モニタを指差した。

たった今起きたことがスロー再生されている。


( ・∀「ドクオ選手、バーニアを噴射して猛然と相手に突進してますが……」

 ∀・)「メルセデスは相手の掴みを逃れて逆に掴み、背後に投げ捨ててますね。

    バニラビーンズはバーニアが完全に裏目に出て制御を失い、場外までぶっ飛んでます」




12 名前:愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/05/31(土) 21:00:13.68 ID:A6FWPcrL0

8.
余りにあっけない幕切れに静まり返っていた場外がざわつき始める。

それは徐々に大きくなり、すぐにクーを称える絶叫へと変わった。


キャースゴーイ ∩川 ゚ -゚)∩ クーチャンケッコンシテー


(゚A゚)「バ……バカな!? ただの偶然だ、足が引っかかっただけだろ!」

( ・∀「それではヒーローインタビューと参りましょう。

    クーさん、V2達成おめでとうございます!」

川 ゚ -゚)「どうも」

( ・∀「今の試合について何か一言」

川 ゚ -゚)「当然の結果だね」

( ・∀「またまた何ともクールなお言葉! ドクオ選手は偶然だと主張していますが……?」


クーは指を三本立てて見せた。


川 ゚ -゚)「ポイントは三つだ」



14 名前:愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/05/31(土) 21:02:00.68 ID:A6FWPcrL0

9.
川 ゚ -゚)「一つ、バーニアを隠すなら上に偽装の装備を被せておくべきだった。あれじゃモロバレだ。

    二つ、彼の機は重量がありバランスも悪くないが、あれだけ勢いがついてりゃ投げるのは簡単だ。

    三つ、えーと……あー……いや、三つもいらなかったな。二つで良かった」

 ∀・)「相手の秘策を逆手に取っていなしたと。これは戦略の勝利でしょう」

( ・∀「ではクーさん、最後に一言」

川 ゚ -゚)「勘違いしないで欲しいんだけど、まともに戦ってたら私が負けてたよ。

    彼の失策が味方についたって事かな」

( ・∀「何と奥ゆかしき言葉! 彼女こそが真の王者にふさわしい!」


スタッフが持ってきたトロフィーを手に取り、クーは高々と掲げて見せた。

勝利を収めた愛機メルセデスⅡと共に、記者のカメラが放つフラッシュに応える。


( ・∀「では第55回高校生ロボットバトル選手権、実況は私、奇形モララーの右側と……」

 ∀・)「解説は左側でお送りしました」

( ・∀「来年もまたここ、2ch体育館でお会いしましょう! 今日はこのへんで!」


15 名前:愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/05/31(土) 21:03:57.51 ID:A6FWPcrL0

10.
場内は完成と拍手に満ち溢れる。

敵も味方もすべてを出し切ったという感無量に包まれ、笑顔になっていた。


( A )「あの女、許さん……許さん、許さん、許さん、ゆぅぅるぅううすぁあああんんんんん……!!」


ただ一人を除いて。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


翌日。

ドクオは駅の売店で新聞を広げ、怒りに肩を震わせていた。


('A`)「うぐぐぐ……」


視線が釘付けになっているのはクーの大会二連覇のニュースだ。

トロフィーを携えたクーがメルセデスⅡと一緒に映っている。




16 名前:愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/05/31(土) 21:05:05.63 ID:A6FWPcrL0

11.
(゚A゚)「『本誌インタビューにクー選手はこう語った。「決勝戦が一番楽だったかな」……』だと!?」

(#゚A゚)「あばば、あばばばばー!!」


ドクオは怒り狂って新聞をばらばらに破り捨てた。

それだけでは腹の虫が納まらず、その破片を口に突っ込んで食べはじめる。


(#゚A゚)「チクショーチクショー! ヂグジョオ゛オ゛オ゛ァァア!!!!」

('A`)「ぜー、ぜー、まぐれ勝ちのクセに偉そうに……!!

   俺を、アインシュタインの再来と言われた天才であるこの俺をコケにしやがって!

   見てろよ、このままじゃ済まさねえ……この世に天才は一人でいいって事を思い知らせてやる」


一人エキサイティングしまくりのドクオに、売店のおっちゃんが不機嫌そうな声をかけてきた。

∧∧
(,,゚Д゚)「兄ちゃん、何を憤ってんのか知らんけど、とりあえず新聞の代金払いな」

('A`)「んっ!? あ、しまった……」







18 名前:愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/05/31(土) 21:07:07.99 ID:A6FWPcrL0

12.
('A`)「ちぇっ。からあげクン買えなくなっちまった」


駅を出たドクオはトイレに入り、トレンチコートを羽織った。

続いて野球帽にマスク、サングラスをかけて完璧な変質者ルックになると、VIP高校へ向かう。


('A`)「まずは敵を知ることだ。あの女が通ってるのはここだったな……」


学校を取り囲むフェンスに近付き、バッグからノートパソコンとカブトムシみたいなものを取り出す。

パソコンに受信機を接続すると、カブトムシを校庭に放つ。


('A`)「行けい、カメラ虫よ!」


プレステ2のコントローラーを改造した操縦機で虫を操り、校内に忍び込ませる。

一時間目が始まる少し前だ。

二年の教室を見て回るうち、やがて憎きあの顔があるところにぶつかった。

クーの教室だ。



19 名前:愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/05/31(土) 21:10:06.50 ID:A6FWPcrL0

13.
(*‘ω‘ *)「クーちゃん優勝おめでとうっぽ!」

川 ゚ -゚)「ありがとう」

(゚、゚トソン「すごーい、超カコイイ~」

川 ゚ -゚)「いやあ」

(`・ω・´)「いいなあ、クーさん……彼氏いんのかなー」

(´・_ゝ・`)「あのコは諦めろ。競争率が高すぎる」


物怖じしない社交的な性格で男女共に人気があり、特にロボット工学において傑出した才能の持ち主。

人望があり科学部の部長、母子家庭で育ったため家事も何でもこなす。

加えてあの容姿とスタイルだ。

交わされる会話から情報が集まるに連れ、ドクオの内部はどす黒い憎悪と嫉妬で満たされた。


(#゚A゚)「こっ……この女、俺の存在を否定するために生まれてきたのか?!

   気に入らん、益々気に入らん……!!」




20 名前:愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/05/31(土) 21:12:22.91 ID:A6FWPcrL0

14.
('A`)「うぬぅ、どのようにして復讐すべきか……何かインパクトのある方法を……」


ロボットバトル選手権は来年までない。

考えあぐねているとカメラ虫が教室の雑談を拾ってきた。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


(゚、゚トソン「そう言えば職員室で聞いちゃったんだけど、次の全校朝会でクーちゃん表彰されるって」

川 ゚ -゚)「ふーん。面倒だな」


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


('A`)「クソ! どこまで……いや、待てよ」


その時、ドクオの頭の中に素晴らしいアイデアが浮かんだ。

マスクの下で口元を歪め、凶悪な笑みを作る。




21 名前:愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/05/31(土) 21:13:57.41 ID:A6FWPcrL0

15.
('∀`)「これだ……これしかない! フヒヒ」

('A`)「えーとまずコレをこうして、アレをアレして……」


夢中になってパソコンにデータを打ち込み始める。


('∀`)「見てろよあの女、この作戦なら必ず……」

川 ゚ -゚)「お前、ドクオか?」

(゚A゚)「ひぎい!?」


突然背後から声をかけられて振り向くと、怪訝そうな顔のクーがこっちを見下ろしていた。


川 ゚ -゚)「何やってるんだ、こんなところで。あとその服装のセンスはあんまりだぞ」

(;'A`)「あわわ、あわわわ」


周囲を見渡すと通学鞄を抱えた生徒で溢れている。

何時の間にか下校時間になっていたようだ。



22 名前:愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/05/31(土) 21:15:47.29 ID:A6FWPcrL0

16.
川 ゚ -゚)「そうそう、昨日のお前のマシンだけど、そんなに悪くはなかったぞ。

    操縦と戦略についてはもう少し改良の余地があるけどな」

('A`)「え、あ……いやあ、はあ……まあ」

川 ゚ -゚)「練習試合がしたかったらいつでも連絡してくれ」

('A`)「う、うん……」


ドクオは友達のところへ駆けてゆくクーを見送った。


('A`)(お、女の子とお喋りしてしまった……生まれて初めて……)

(*'∀`)(……)

(#゚A゚)(いや、いや違うだろ!? 俺は何をドキドキしてるんだ!? そうじゃないだろ!)

川 ゚ ー゚)ノシ「じゃあまた」

(*'∀`)ノシ「ま、またね」

('A`)(……)

(゚A゚)(どうせ俺は童貞だチクショ――――――――!!!)


23 名前:愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/05/31(土) 21:17:28.99 ID:A6FWPcrL0

17.
その日の夜。

ドクオはラウンジ工業高校に隣接する学生寮の自室にいた。


('A`)「ちょっと出かけて来る」

(=゚д゚)「ん? こんな時間にどこへ?」

('A`)「ネカフェだよ。ネトゲー始めたんだ」

(=゚д゚)「そうか。明日遅刻すんなよ。

    今日と言いあんまりサボると進学出来なくなるぞ」

('A`)「余計なお世話だ」


同室の級友に手を振ると明かりの落ちたロッカールームに向かう。

『使用禁止』という札のかかったロッカーの前に立ち、鍵を差し込んで回転させる。

扉を開き、ドクオは奥に張られたグラビアアイドルの水着ポスターを剥がすと、

壁に設置された白いプレートに手の平を押し当てた。

上から下へ白い光のラインが走って掌門と五指の指紋を認証する。


24 名前:愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/05/31(土) 21:19:05.04 ID:A6FWPcrL0

18.
ドクオがロッカーの中に入ると扉が閉じ、彼を乗せたボックスははるか地下へと降下してゆく。

入寮以来密かに作っておいた秘密エレベーターだ。

停止したエレベーターを出ると廊下に自動的に明かりが灯る。

突き当たりには巨大なドーム状の広場があった。


('∀`)「ついにこいつを使う時が来たようだな……フフフ、フヒヒ!」


その中央で井形に組まれた鉄骨の中で、50m近い人型のものが完成しつつある。


('∀`)「フヒヒ、ハァーッハッハッハ!!

   見てろあの女、このドクオ様こそが人類最高の頭脳を持つ!

   究極にして唯一の天才であると! 思い知るがいいわぁー!!」

('A`)「あの女、あの女め……! 俺をバカにしたことを後悔させてやるぞ!

   くそ、くそ、あの女! あの女……彼氏とか、いるんだろうか……」





25 名前:愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/05/31(土) 21:21:21.26 ID:A6FWPcrL0

19.
数日後の昼下がり。

学校から帰ってきたヒートは、今日も飽く事なく筋トレに励んでいた。

丘の上の自宅前で、ひたすら空を突く。


ノパ⊿゚)「祈る! 構える! 突く! 祈る! 構える! 突く」

lw´‐ _‐ノv カチッ カチッ

ノパ⊿゚)「ぜえ、ぜえ……シュー、今何回目だ?」


日傘付きの寝椅子に寝転んで漫画を読んでいたシューは、足の指でカウンターを挟んで拾い上げた。


lw´‐ _‐ノv「2072回」

ノパ⊿゚)「一万回まではまだまだか! よおし、更に気合いを入れて祈る! 構える! 突く!」

lw´‐ _‐ノv カチッ


ヒートが一連の動作を終えると、漫画を読みがてらシューが足の指でカウンターのスイッチを押す。

そんなことをもうずっと繰り返していた。





27 名前:愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/05/31(土) 21:23:38.85 ID:A6FWPcrL0

20.
ノパ⊿゚)「祈る! 構える! 突く!」

lw´‐ _‐ノv カチッ

ノパ⊿゚)「祈る! 構える! 突く!」

lw´‐ _‐ノv カシャッ…

lw´‐ _‐ノv「?」


足の親指に変な感触がした。

拾い上げると案の定リセットスイッチを押してしまっている。


lw;‐ 皿‐ノv

ノパ⊿゚)「ふう! シュー、今何回だ?」

lw´‐ _‐ノv「9999回」

ノパ⊿゚)「祈る! 構える! 突く! うおお、日が暮れる前に終わったぞー!」

lw´‐ _‐ノv オメデトー




28 名前:愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/05/31(土) 21:26:16.49 ID:A6FWPcrL0

21.
ヒートがタオルで汗を拭いてポカリスエットを飲んでいると、丘のふもとから誰かがやってきた。

二人の男女で、二人とも黒い背広を着ている。

 _、_
( ,_ノ` )「そこの家の子かね?」

ノパ⊿゚)「そうだぞ! おっさん誰だ?」

lw´‐ _‐ノv
 _、_
( ,_ノ` )「おじさんは渋沢って者だ。こっちはハローと言う」

ハハ ロ -ロ)ハ「ごきげんよう。HELLOで御座います」

ノパ⊿゚)「うわー、外人だ! モンゴル人だ!」

ハハ ロ -ロ)ハ「What!? I'm not fucking Mongolian.You kiss my ass!」
 _、_
( ,_ノ` )「君に会えてとても嬉しいそうだ」

ハハ ロ -ロ)ハ「Bith! You ass hole!」
 _、_
( ,_ノ` )「ハハハこやつめ! ところで、クーさんはご在宅かな?」





29 名前:愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/05/31(土) 21:28:09.77 ID:A6FWPcrL0

22.
ノパ⊿゚)「ん? 姉ちゃんに用か?」

ハハ ロ -ロ)ハ「EXACTLYで御座います」
 _、_
( ,_ノ` )「うむ。とても大切な話があるのだ。会わせてもらえないかね」


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


クーは自室で内藤に変なスーツを着せていた。


川 ゚ -゚)「よく研究に協力してくれる気になった! 礼を言うぞ」

( ^ω^)「別にいいですお。えーと……それで、これは一体なんなんですかお?」

川 ゚ -゚)「うむ、来年のロボットバトル選手権三連覇に向けた新たな発明だ。

    より自分のロボットとのシンクロ率を高くすべく、私はとりあえずロボットもののアニメを

    片っ端から見てみた。そしてようやくヒントを見つけたのだ、内藤」

( ^ω^)「?」


クーは奥からメルセデス試作機を持ってきた。





31 名前:愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/05/31(土) 21:30:27.65 ID:A6FWPcrL0

23.
試作機にケーブルを繋ぎ、机の上の装置に繋げる。

内藤のスーツからウジャウジャ伸びているコードもそこに繋がっている。


川 ゚ -゚)「リンクアップ完了。ちょっと手を動かしてみろ」

( ^ω^)「こうですかお」


内藤の動きに合わせて試作機も手を上げる。


( ^ω^)「おっおっおっ。すごいお! 時代の流れは速いもんだお」

川 ゚ -゚)「これまでのマシンでもこの程度のリンクは出来た。

    しかしこの名付けて『スピリットシンクロシステム』の新しいところは……」


クーは試作機を蹴飛ばして転ばせた。

すると内藤も同じように正面から床に倒れる。


( ゚ω゚)「へぶっ!?」



32 名前:愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/05/31(土) 21:32:12.02 ID:A6FWPcrL0

24.
川 ゚ -゚)「痛いか? 痛いだろう。今はまだ触感や痛覚だけだが、そのうち五感もすべてリンクさせるぞ。

    またフィールドバック機能により操縦者の姿勢はロボットの姿勢、その逆もまた然りと言う……」

(;^ω^)「説明はいいから起こして欲しいですお! 試作機にケーブルが絡んでますお!」

川 ゚ -゚)「何だ、しょうがないな。これか?」


クーは足元のケーブルを思いきり引っ張った。


(;゚ω゚)「ウゲゲ、それは首に巻き付いてるやつですお! 死んでしまう!」

川 ゚ -゚)「もう死んでるだろ……あーグルグルに絡んでるな、ダメだこりゃ。

    ちょっと腕を外すぞ。よっと」


クーはジョイントを解除し、試作機の右腕を外した。ガチャリ。


(;゚ω゚)「ギャアアアアア―――!!! 腕が、腕がああああああ」

川 ゚ -゚)「メモしとかなきゃ。コードレスにすることが優先すべき課題、と……」

(;゚ω゚)「それは後にして先に腕を戻して下さると何かと助かりますお―――!!!」


33 名前:愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/05/31(土) 21:33:58.71 ID:A6FWPcrL0

25.
川 ゚ -゚)「慌てるなって、スーツを脱げばいいんだよ」

( ^ω^)「あ、そうか。ふう、死ぬかと思ったお」


ドアをノックする音がして、カーチャンが部屋に入ってきた。


J( 'ー`)し「クー、お客さんが来てるよ」


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


リビングで見知らぬ二人が待っていた。


川 ゚ -゚)「はじめまして。どちら様?」
 _、_
( ,_ノ` )「どうも。私は渋沢、こっちはハローと言います」

ハハ ロ -ロ)ハ「よろしくお願い致します」

川 ゚ -゚)「ふーん。ご用向きは?」





34 名前:愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/05/31(土) 21:35:42.02 ID:A6FWPcrL0

26.
 _、_
( ,_ノ` )「改めて自己紹介させて頂くと私は警察、ハローは軍の諜報部の者でして」

ノパ⊿゚)「ちょーほー部ってどんな部活だ?」

lw´‐ _‐ノv(重宝される部活……?)

川 ゚ -゚)「えっと、悪いけどヒートとシューは上行ってて」

ノパ⊿゚)「ちぇっ。つまんない」

lw´‐ _‐ノv


二人が部屋から出て行った後、クーは二人に冷ややかな視線を向けた。


川 ゚ -゚)「兵器の開発ならしない。趣味じゃない」

ハハ ロ -ロ)ハ「No,No,No.」
 _、_
( ,_ノ` )「そういうお話ではありません。実は国家安全保障において無視できない危機が

    生まれつつあるのです。つきましてはご協力を仰ぎたく」

川 ゚ -゚)「安全保障? 平和をおびやかす奴がいるっての?」







36 名前:愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/05/31(土) 21:37:02.04 ID:A6FWPcrL0

27.
 _、_
( ,_ノ` )「そんなところです。これを見て下さい」


渋沢は『機密』と判の押された書類を差し出した。

それに眼を通すうち、クーの眉間のしわがどんどん濃くなってゆく。

 _、_
( ,_ノ` )「ここ数ヶ月の間に発注あるいは盗難された部品です」

川 ゚ -゚)「なるほど」

ハハ ロ -ロ)ハ「貴方ほどの頭脳の持ち主であらせられるのならばおわかり頂けるので御座いましょう」

川 ゚ -゚)「どこかで小さなビルくらいの大きさがあるロボットを作ってるやつがいると?」

ハハ ロ -ロ)ハ「EXACTLYで御座います」
 _、_
( ,_ノ` )「どこに集結しているのかを調べるにはまだ時間がかかります。

    その間に完成してしまう」


クーは溜め息をついて書類をテーブルに置いた。







38 名前:愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/05/31(土) 21:39:02.29 ID:A6FWPcrL0

28.
川 ゚ -゚)「それでどうしろっての?」
 _、_
( ,_ノ` )「ご協力頂けますか?」

川 ゚ -゚)「まあね。ほっとくわけにはいかないんじゃないかな」
 _、_
( ,_ノ` )「ありがたい! 感謝します」

ハハ ロ -ロ)ハ「Thank you fucking very match!」

川 ゚ -゚)「で、具体的には……?」
 _、_
( ,_ノ` )「もちろん我々は全力を上げて部品を集めている人物を探しますが、

    それが間に合わなかった場合の対策をあなたにお願いしたい。つまり……」


クーは笑った。

面白くなってきたじゃないか。


川 ゚ ー゚)「こいつに対抗し得るロボットを作るわけかか。ふふん、面白い」

ハハ ロ -ロ)ハ「お間に合うで御座いますか?」

川 ゚ -゚)「当たり前だ。私を誰だと思ってる?」


39 名前:愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/05/31(土) 21:41:02.72 ID:A6FWPcrL0

29.
一方、ドクオの地下秘密研究所では―――


('∀`)「ふははははは!! とうとう完成だー!!」


白衣を着たドクオは両手を広げ、狂ったように笑い声を上げていた。

目の前にはとうとう完成体となった巨大人型兵器が鎮座している。


('∀`)「ふはは、ふは……」

('A`)「……」









('A`)「出口作ってねえや……どうやってここから出そう」





40 名前:愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/05/31(土) 21:43:24.14 ID:A6FWPcrL0

30.
唐突に国の防衛を託されたクーは急ピッチでマシンの製造を急ぐ。

幸いにも内藤の霊能力によって時間の差は難なく埋まり、決着の日を迎える。

しかしそこには狂気の天才科学者・ドクオが仕掛けた罠が口を開けて待ち構えていた!

戦え、クー! この町をドクオの魔の手から守れるのはもう君しかいないんだ!

そしてまったく出番がない主人公の筈のシューはどうなるのか?!

次回の素直シュールの超現実的愛情を見逃すな!











#4はこれでおしまい。#5 ドクオの暗黒逆襲科学的大作戦 後編 に続く







41 名前:愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/05/31(土) 21:44:21.66 ID:A6FWPcrL0

あ、最後のタイトル間違えた。
ドクオの暗黒逆襲科学的大作戦 後編でした。スマソ  *修正しました

支援どうもでした
皆様の応援が創作の活力です
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